戸籍用語辞典あ行

一部事項証明書

 

 個人事項証明書(戸籍抄本のこと)の中で、父母氏名・続柄・出生事項・婚姻事項など様々な記載項目があるが、その内、不要な事項を隠した証明書のこと。
 住民票を取るとき、本籍地を入れるかとか、続柄はどうするかとか聞かれるが、それの戸籍版と思えばよい。

一家創立(いっかそうりつ)

 

 戦前の民法で、戸主から入籍を断られた人や、入る戸籍が無い人が、新たに家(戸籍)をつくること。
 一家といってもヤクザの一家とは違う。家をつくると言っても、実際に新築する必要はない。

隠居(いんきょ)

 

 戦前の民法で、戸主が家督を自分が生きている間に相続人に相続すること。家督とは戸主たる地位のこと。
 隠居すると「ご隠居さん」となり、イメージとしては水戸黄門様がぴったりであろう。
 60歳を過ぎて相続人がちゃんとしていれば、誰でも隠居ができたし、病気で戸主の勤めが果たせない場合にも隠居できた。
 言葉としてはまだ普通に使われているが、法律上の隠居制度は戦後の民法改正で廃止された。

女戸主(おんなこしゅ)

 

 戦前の民法で、女性の戸主のこと。
 戸主は男性が原則ではあったが、女性も戸主になれた。
 女戸主が隠居するには、60歳という制限は無く、相続人がちゃんとしていればいつでもできた。


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