コンプライアンスの意味

コンプライアンスは、英語のcomplianceで、「○○○○に従う」という意味です。そこから法令を守るという意味で使われています。いわゆる「法令遵守(順守)」です。一般には「コンプラ」と略されて言われることが多く、「あの会社はコンプラがすごい」とか「あの会社はコンプラ意識が欠けている」などと使われます。但し、そういう風に使われている場合、「法令遵守」という、法律を守っているというだけの意味よりももっと幅広く、「社是」や「倫理綱領」など業務に対する基本スタンスをも意味して使われていることが多いと思います。例えば食べ物屋さんであれば、「雑菌が食品衛生法の基準以下だから売ってもよい」とか「賞味期限は切れているが消費期限内だから問題ない」という感覚ではなく、「お客様にとって安全な食べ物か?」「安全においしく食べられるか」など、事業者としての道徳観・真心・善意など、数字では表せない範疇に踏み込んで使われています。

もちろん道徳観念だけで食品中毒事件を防ぐことはできないわけですが、基本的な衛生設備を整えた上で、如何に食品の質を守るかという業務に対する姿勢・スタンス(これを広い意味でコンプライアンスと呼ぶ)に対する言い方なのです。

取り組み対象としてのコンプライアンス

コンプライアンスが「法令遵守」の意味を超えて「姿勢」まで意味するとなると、具体的に何にどう取り組んだらいいのか、漠然としすぎます。そこで、取り扱い対象として

①法令
国や行政機関によって定められた法律・政令・条例・通達などを含み、違反すると罰則を受けるもの
②社内規則
法令に違反しないように会社内で独自に定めた規程・マニュアル・作業手順書・社内通知など。これに違反したからと言って、即国家機関から罰せられることはないもの
③倫理
社是・倫理綱領・規範などと言われるもの。具体的な罰則規定があるわけではなく、「考え方」を定めたもの

以上3つに分けて態勢を固めて行くための対象と考えることにします。まず「倫理」に関することをはっきりさせ、そこからより具体的な「社内規則」の作成に入っていきます。


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